埼玉新聞

 

<埼玉西武だより>最高の状態でマウンドに しびれる場面で登板の森脇亮介、安定感抜群の投球見せる

  • 勝ちパターンの中継ぎに定着し、抜群の安定感を誇る埼玉西武の森脇亮介(球団提供)

 多くの選手がレベルアップして、開幕からグラウンドで躍動する今シーズン。その中で、森脇亮介の開幕からの活躍は目を見張るものがある。26試合に登板し、2勝0敗。防御率は1・37と安定感抜群の投球を見せる。

 「自分の投げた一球一球に一喜一憂しなくなりました」と話す表情には自信がみなぎる。時には審判の際どい判定もつきものだが「自分にはどうにもできないですから。その時、自分にできることをしっかりやることです」。捕手のミットにボールが収まってから考えるのは、"次にいい球を投げる"ということだ。

 7月4日、2点リードでマウンドに立った森脇は四球、自らのけん制悪送球、適時打で役割を全うできず、後続も逆転を許してチームを勝利に導くことができなかった。「あの日以降ですね…。毎試合、次の回は俺が投げるんだ、という気持ちを一~九回まで持っています」。常に集中力を高め、どんな状況で登板を告げられても、心身ともに最高の状態でマウンドに立てるよう準備に余念がない。

 そして9月2日、内海哲也が移籍後初勝利をかけて5回無失点投球をした日。味方が六回に先制した直後の回を任されると見事、ロッテ打線を3者連続三振に仕留めて見せた。「ホッとしましたね」と当時を思い出しながら笑った森脇だが「あの時も、平常心でマウンドに行くことができたので」とうなずいた。

 しびれる場面で登板する森脇だが、いつどんな時でも、ファンに最高のパフォーマンスを見せるため、最高の準備をしてブルペンから飛び出す。これからも、その渾身(こんしん)の一球一球に期待していきたい。

 ※数字は9月18日終了時点 

 (埼玉西武ライオンズ広報部・田代裕大)

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