埼玉新聞

 

人気の児童書、かいけつゾロリの企画展 川口で原画や作者の創作エピソード紹介 「お宝」オブジェも

  • 原画や「お宝」のオブジェが展示されている「かいけつゾロリ大冒険展」=14日、SKIPシティ映像ミュージアム

  • 「かいけつゾロリのドラゴンたいじ」第1巻表紙(C)原ゆたか/ポプラ社

 通算3500万部超えの児童書シリーズ「かいけつゾロリ」(ポプラ社)。誕生から30年以上に及ぶ歴史を振り返る企画展「かいけつゾロリ大冒険展」が、川口市上青木のSKIPシティ映像ミュージアムで開かれている。貴重な原画や作者・原ゆたかさん(67)直筆のスケッチブックなど約300点を展示している。来年1月11日まで。

 1987年に第1巻「かいけつゾロリのドラゴンたいじ」が出版され、最新刊は67巻になるロングセラー。主人公はいたずらの王者を目指すキツネのゾロリ。イノシシの双子と一緒にわくわくの冒険を繰り広げる物語だ。映画やテレビアニメ化もされており、小学生を中心に人気を集めている。

 会場には「かいけつ~」1~64巻までの原画約150点がずらりと並ぶ。また各巻のあらすじと共に、原さんによる創作エピソードを紹介。「ようかいカッパをJリーグのアルシンドにしてみました」(14巻)、「大好きな映画『ローマの休日』にインスパイアされた作品」(24巻)など、作中パロディーの元ネタや執筆時の気持ちが明かされている。

 見所は、本に登場する「お宝」オブジェ18点。「トイレのはなこさん」や「きょうりゅうのたまご」が再現され、作品の世界観を身近に感じることができる。

 同ミュージアムのキュレーター鈴木敏之さんは「原先生のアイデアや物事を柔軟に考える姿勢を見て、子どもたちに想像力を培ってもらえれば」と話している。

 午前9時半~午後5時、月曜日休館。料金は大人520円、小中学生260円。問い合わせは同ミュージアム(電話048・265・2500)へ。

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