埼玉新聞

 

年末年始、ガソリンと灯油は高め マダイ、カキ、果物なども タラバガニは安い傾向 埼玉県内の価格動向

  • 年末年始の県内生鮮食品価格動向

    年末年始の埼玉県内生鮮食品価格動向

  • 年末年始の県内生鮮食品価格動向

 埼玉県は年末年始の主要食品と石油の価格動向を発表した。ガソリンと灯油は前年より高めで、水産物と野菜、果物はやや高めとなる見通し。県消費生活課は「円安やイスラエル・パレスチナ情勢を含む中東情勢、ウクライナ情勢などさまざまな要因が影響している可能性がある。ただ、ガソリン・灯油の在庫は十分に確保されているので買いだめする必要はない」と話している。

 県が11月24日~12月8日、県魚市場、浦和中央青果市場、県石油業協同組合に聞き取り調査し、分析した。

 調査によると、水産物で前年に比べ高くなりそうなのは、マダイ(養殖)、マグロ(脂身)、イカ、カキなど。ロシア産の搬入量が少ない甘エビや、おせち料理に欠かせないだて巻きも高い傾向とされた。円安などの影響を受けたブラックタイガーや、経費が値上がりした酢ダコはやや高い傾向。ブリやハマチ(養殖)は前年と同程度で、ウクライナ・ロシア情勢の影響が前年より落ち着いたイクラはやや安め、タラバガニは安い傾向とされた。

 野菜では、円安で輸入品が高値で推移するカボチャなどが高い傾向にある。シュンギクやミツバなどはやや高く、クワイやレンコンなどは前年並み。ハクサイ、ピーマン、ゴボウはやや安く、キュウリは安い傾向となった。

 果物は「正月向けに用意する人が多いと予想される」(同課)ことや、輸入品が円安長期化で価格上昇していることから、全体的にやや高めから高めで、前年並みや安い傾向の品目はなかった。柿、バナナ、レモンは高い傾向。グレープフルーツはパレスチナ情勢の影響を受けた可能性のあるイスラエル産の入荷が未定のため、やや高めと見込まれた。

 ガソリン、灯油の価格は前年に比べ高めとなっている。原油価格は大きな変動はないとみられるが、価格高騰対策の基準価格などが変更されたことが値上がりに影響した。灯油は配送コストの上昇を受け、配達価格も1缶(18リットル)当たり100~200円程度値上がりしている。ガソリン、灯油の年末年始の価格は、パレスチナ情勢や産出量など中東情勢に大きな変化がない限り、現在と変わらないと予想された。

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