埼玉新聞

 

転倒で負傷した高齢男性の救助に貢献 男子児童3人を交通安全リーダーに 県警とさいたま市が表彰

  • 県警の小倉悦男交通総務課長から記念品を受け取る、菅野隆紀君、柴田陸君、横森瑛翔君=20日、さいたま市岩槻区の和土小学校

 登下校時に交通安全活動を積極的に行った児童をたたえる「交通安全推進リーダー」功労者表彰式が20日、さいたま市岩槻区の和土小学校で行われた。同校5年の菅野隆紀君(10)、柴田陸君(10)、横森瑛翔君(10)の3人に、県警とさいたま市教育委員会から賞状と記念品が贈られた。

 県警とさいたま市は、4月から市内の小学校104校の通学班の班長らを「交通安全リーダー」に認定し、登下校時の安全確認や交通指導を、児童同士で実践してもらう取り組みを進めている。

 和土小の3人は7月に、道端で転倒し、負傷している区内の高齢男性を見つけ、救急車が来る間、声掛けをして励ますなど人命救助に貢献した。交通安全リーダーとして模範的な行動を実践したことが認められ、上半期の功労者に選ばれた。

 表彰を受けた菅野君は「あの時は助けなければと思い必死だった。リーダーとして頑張りたい」、柴田君は「下級生がけがをしないように見守っていきたい」、横森君は「これからも困っている人を見つけたら助けたい」と話した。

 県警の小倉悦男交通総務課長は「人を助けることは勇気がいること。今回の体験談を多くの仲間たちに伝え、交通安全の意識を広めてほしい」と3人をたたえた。

 県警交通総務課によると、今年1~9月末までに、登下校中に起きた県内小学生の交通事故は、前年より13件少ない24件だった。

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