埼玉新聞

 

無許可で豚を解体した容疑、ベトナム人男を再逮捕へ 相次ぐ家畜や果物の大量窃盗、関連を捜査の方針/県警

  • 県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 許可なく食用に豚を解体したとして、県警は1日にも、と畜場法違反の疑いで、上里町三町、ベトナム国籍の無職の男(29)=入管難民法違反(不法残留)罪で起訴=を再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。

 埼玉や群馬など北関東を中心として家畜や果物の大量窃盗被害が相次いでおり、県警は男を再逮捕した上で、解体した豚を入手した経緯や窃盗事件との関連がないかを慎重に調べていく方針。

 捜査関係者によると、男は7~8月ごろ、許可を受けた食肉処理場ではない自宅アパートの一室で、豚1頭を解体した疑いが持たれている。

 と畜場法では、県知事から許可を受けた食肉処理場以外の場所で、食用目的で豚や牛などを解体してはいけないと定められている。

 男は技能実習生として来日したが、すでに在留期限が切れているという。県警は10月11日、入管難民法違反(旅券不携帯)容疑で男を逮捕し、同月24日、同法違反(不法残留)容疑で再逮捕。その後の調べで、アパート内で豚を解体していた疑いが浮上した。

 さいたま地検熊谷支部は31日までに、入管難民法違反(不法残留)の罪で、男をさいたま地裁熊谷支部に起訴した。10月30日付。

 起訴状によると、2018年7月6日に入国。在留期限の昨年7月6日を過ぎて、今年10月10日まで県内などに不法に残留したとされる。

 北関東の大量窃盗被害を巡っては、群馬でも10月、と畜場法法違反容疑で、ベトナム人の男らが逮捕されている。

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