埼玉新聞

 

<水に映るさいたま>桜区・千貫樋水郷公園に“れんが造りのアーチ形の水門” カワセミも羽ばたく

  • 荒川からの逆止め水門としてのれんが造りの形状を今も残す千貫樋

 さいたま市桜区五関の千貫樋水郷公園内にあるれんが造りのアーチ形の水門が川の水面に映る。鴨川がここを通り荒川に注いでいた時、洪水による川の逆流を防ぐため作られた。

 江戸時代に木造で作られたものが明治時代にれんがで建て替えられ、水害を防ぐ働きをしていた。合流地点がずっと下流に移り、今は水郷公園として整備。市民の憩いの場として親しまれている。水辺の広場では春は桜、その他の季節も花菖蒲やアヤメなどが楽しめる。千貫樋は土木的な価値が認められ、土木学会選奨土木遺産に認定されている。

 アーチ橋の下を通る水路は、昔とは逆の西方に流れ鴨川に注いでいる。脇は人一人歩けるほどの小道が続いていて散歩道となっている。水幅の広いところはカモなどがいて、運が良ければ遊びに来たカワセミも見ることができる。

 JR浦和駅西口から大久保浄水場方面のバスで「中島」下車、徒歩5分。

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