埼玉新聞

 

<新型コロナ>感染再拡大の様相 施設や飲食店で複数のクラスター、知事が強く警鐘「一部で緩んでいる」

  • 新型コロナ、感染再拡大の様相

 新型コロナウイルス感染症の新規感染者が各地で拡大していることを受け、大野元裕知事は10日の定例会見で、県内の状況について「複数のクラスターが発生し、感染患者が大幅に増加していることに強い危機感を抱いている」と強く警鐘を鳴らした。

 県内の3日から9日までの1週間の新規陽性者は前の週を121人上回る382人。6日には1日当たりの新規陽性発表が10月10日の100人を上回り、過去最多の114人となったほか、朝霞市、川口市、戸田市の高齢者施設やさいたま市、熊谷市の飲食店でクラスター(感染者集団)が発生するなど、感染再拡大の様相を見せている。

 一方で1週間の平均重症病床占有率は7・5%と低く、軽症者が多く療養期間が短いことから、9日までの1週間で201人が回復し、退院、または療養を終了している。

 大野知事は「一部の店舗等で感染拡大防止策が緩んでいるところも出ている」と対策徹底の必要性を強調。「感染防止を行いながら経済活動を行うことはとてもいいこと。だからといって感染防止対策をないがしろにしていいわけではない」と話し、大人数や長時間の飲食を避けることや、飲食店が新しい生活様式安心宣言を徹底することなど、県民にさらなる感染拡大防止への協力を呼び掛けた。

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