「ちゅっ!きりこみ」に「ながとろっく」 大妻女子大生が開発「ちちぶカクテル」誕生 色彩豊かな7種
大妻女子大学(東京都千代田区)の学生が、埼玉県秩父地域1市4町の特徴を生かしたご当地飲料「ちちぶカクテル」を開発した。1月28日に皆野町大渕のワーケーション施設「働Co-factoryみなのLABO」で成果発表会を開き、色彩豊かな7種のカクテルを紹介。今後、イベント会場での販売や、秩父地域の飲食店にレシピを提供するなど販路拡大を図る。
開発者は、同大家政学部ライフマネジメント研究室(宮田安彦教授)の学生計13人。同室はこれまで、静岡県伊豆市や福井県若狭町など、全国約10地域の特産物と地酒を使用した「ご当地カクテル」の商品開発を行ってきた。
今回は、秩父地域1市4町それぞれの特徴を捉えたカクテル作りに挑んだ。学生たちは、観光地や醸造所、農園などに実際に足を運び、地域固有の文化や観光資源の価値を研究後、昨年8月からレシピ開発に取り組んだ。
完成したカクテルは、芝桜をイチゴ(品種・あまりん)で表現した「羊山の小恋花」、秩父札所のサルの装飾をイメージした「倖瑠の巡礼(さるのいのり)」、秩父盆地に広がる雲海に似せた「白雲夢幻」、秩父夜祭を想起させる「妙見夜祭」、長瀞の川下りの情景を表した「長瀞岩(ながとろっく)」、両神山の特徴を捉えた「両神の遣い」、郷土料理おっきりこみに似せた「ちゅっ!きりこみ」の7種。アルコールは秩父地域の日本酒を使用。ノンアルコールも提供している。
開発に携わった同大3年の北沢果歩さん(21)は「日本酒との組み合わせなので、甘さの調整や、加工品の素材選びに苦労した」と話す。來田梢さん(21)は「レシピ作りにおいて、地元の方に多くの意見を頂き、理想と現実の違いを実感した。今後も改良を重ね、全国の若者が好むカクテルを追求していく」と決意を新たにした。
ちちぶカクテルは現在、秩父市内の飲食店9店舗で数種を販売している。学生たちは今後、都内などで開かれるイベントに出品し、秩父の魅力を広めていく。