埼玉新聞

 

巨大…畳15枚分の絵馬、川越八幡宮に設置 えとの丑と疫病よけの妖怪描く 今回以降、当面取りやめに

  • 来年のえとである丑の特大絵馬と、制作にあたった埼玉平成高校文芸部の生徒ら=川越八幡宮本殿裏

 埼玉県川越市南通町の川越八幡宮に来年のえとを描いた絵馬が設置された。高校生が制作した恒例のジャンボ絵馬で畳15枚分もの大きさを誇る。生徒らは「今年はコロナで大変な1年だったが、2021年はウシのように、しっかりと前に歩んでいけるような年にしたい」と願っていた。

 同神社は毎年えとを描いた特大絵馬の制作を地元の中学校や高校生らに依頼している。今年は新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し、毛呂山町の埼玉平成高校にのみ制作を依頼した。

 同校文芸部の部員が夏休みを利用して、来年のえとである丑(うし)の絵馬制作に打ち込んだ。小江戸川越のランドマーク「時の鐘」を背に悠然と歩むウシと、コロナに負けない気持ちを込めて疫病よけの妖怪アマビエを描いた。

 絵馬の奉納神事に参加した、文芸部の村野晴朝部長(17)は「部員が協力し、うまく描けた。年が明けたら、また絵馬を鑑賞しに訪れたい」と話した。榊原祥光禰宜(ねぎ)(53)は「元気を与え、コロナを吹き飛ばすような絵馬」と力作を評価していた。

 特大絵馬は八幡通りに面した本殿裏に1年間設置される。同神社は2030年の創建千年記念に向けた境内整備に伴い、特大絵馬の設置を今回の丑の絵馬以降は当面、取りやめる方針。

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