埼玉新聞

 

死のうと考えた母親、発達障害の娘殺害を認める がんやうつ病の母親…2人で生活 睡眠薬で目をつぶる娘に

  • さいたま地裁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県朝霞市の自宅で昨年10月、長女の首を絞めて殺害したとして殺人の罪に問われた無職の母親(73)の裁判員裁判の初公判が9日、さいたま地裁(田尻克巳裁判長)が開かれた。母親は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で検察側は、長女を殺害して自らも死のうと考えた母親が、長女に睡眠薬を飲ませた後、寝室の布団で目をつぶっている長女の首に電気コードを巻き付け、殺意を持って強く絞め付けたと指摘した。

 弁護側は、母親が発達障害を抱える長女と2人で生活していたが、自身も2013年10月ごろから、うつ病や中咽頭がんなどを患い、精神、身体面の不安が重なって犯行に及んだと説明。犯行後、自ら110番したことから、「自首が成立する」と主張して情状酌量を求めた。

 起訴状などによると、母親は19年10月6日午前7時ごろ、自宅で長女=当時(48)=の首を電気コードで絞め付け殺害したとされる。

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