埼玉県秩父市宮側町の老舗酒蔵「武甲酒造」で16日、氏神祭・新酒祭が行われ、新酒の完成を地域に知らせる「杉玉(酒林)」がかけ替えられた。
市内の山林で伐採した杉の枝葉を使用し、直径約80センチの大玉を制作。緑色が鮮やかな真新しい杉玉は、月日の経過とともに茶色に変わり、熟成具合を知らせる。酒屋の看板と受け取られがちだが、元来は酒の神様に感謝をささげるものだったといわれている。
武甲酒造の長谷川浩一社長(63)は「昨夏の猛暑で米の硬さが心配されたが、今年もしっかりと溶けて、香り高い、上質なお酒に仕上がった」と話していた。