埼玉新聞

 

<新型コロナ>時短要請、県が延長へ 県民には東京との往来自粛も 県の専門家会議「必ず効果ある」

  • 飲食店などへの時短営業期間の延長を決めた大野元裕知事=14日午後、県庁

 埼玉県は14日、地域を限定して4日から17日まで行っている繁華街にある酒類を提供する飲食店やカラオケ店への営業時間短縮要請について、10日間ほど(今月27日ごろまで)延長する方針を決めた。15日に県対策本部会議を開き、正式に決定する。大野元裕知事は記者団に対し「極めて厳しい深刻な状況。年末年始へ向けて、感染拡大を何としても食い止めなければいけない」と述べ、協力を求める考えを示した。さらに県民に東京都との往来自粛を要請する方針も明らかにした。期間は同会議で決める。

 県は17日までを期限とし、繁華街のあるさいたま市大宮区、川口市、越谷市の酒を提供する飲食店やカラオケ店に営業時間を午後10時までとするよう要請している。要請に応じた店には、1店舗1日当たり2万円の協力金を支給する。合わせてさいたま、川口、越谷市も独自の協力金支給を決めている。

 今回、要請の期限を27日ごろまで延長する。地域と対象は現在と同じ、さいたま市大宮区、川口市、越谷市の酒類を提供する飲食店やカラオケ店。延長するに当たり、県専門家会議に見解を求めたところ、「必ず効果がある」との意見を得たという。

 要請に応じた店への協力金も現在と同様に1店舗1日当たり2万円とし、計20万円程度の支給を予定。「彩の国『新しい生活様式』安心宣言」と「埼玉県LINEコロナお知らせシステム」のQRコードを店頭に掲示していることなどを条件とする。現在、要請に応じていない店も新たに協力を申請できる。

 大野知事は東京と往来する人の感染が多く報告されているとし「仕事や学校の授業、医療機関の受診などは別として可能な限り控えてほしい」と強調した。

 政府の分科会がまとめた感染状況の指標(ステージ)についても触れ、「仮に(埼玉県が)ステージ3(感染者の急増)相当となれば、さらに強い措置に踏み込まざるを得なくなる」と県民や事業者に対し、感染拡大抑制へ協力を呼び掛けた。

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