埼玉新聞

 

刺股、使いこなせず…埼玉県議会に“暴漢” 県議や職員が対応訓練 「備品の再検討や使い方の訓練が必要」

  • 暴漢役の登場に驚く県議や県職員ら=13日、埼玉県議会議事堂

    暴漢役の登場に驚く県議や県職員ら=13日、埼玉県議会議事堂

  • 暴漢役の登場に驚く県議や県職員ら=13日、埼玉県議会議事堂

 埼玉県議会2月定例会の招集が告示された13日、議会運営委員会(細田善則委員長)で暴漢の襲撃を想定した社会的リスクへの対応訓練が実施された。刃物を持った暴漢役の警察官が大声を出して暴れ回り、県議や県議会事務局職員が防御や退避の行動を取った。

 訓練では、同委員会の議事進行中に突然、傍聴席にいた暴漢が大声を出し、近くにいた県議を刃物で刺したと想定。県議は椅子などを盾にし、職員は刺股を使い暴漢を壁際に押しとどめようと努めた。その後、到着した警察官が暴漢を制圧した。

 実際に事件が発生した場合、通報を受けて浦和署の警察官が県議会に到着するまでに数分かかる場合があると考えられる。その間は県議や職員らが対応する必要があるという。

 細田委員長は「初めて刺股を使ったが、相手につかまれてしまい、使いこなせなかった。備品の再検討や使い方の訓練が必要と感じた」と振り返り、立石泰広議長は「(社会的リスクの発生は)ない方がいいが、万が一の時にはみんなで協力して今日の訓練を生かしてほしい」と話した。

ツイート シェア シェア