埼玉新聞

 

生活保護…受給していた女性死亡、支給停止せず着服していた市職員を免職に 手に入れた現金、別の受給女性に渡していた 別の市職員は停職処分…駅で盗撮発覚し駅員に暴行、不起訴になっていた

  • 【地図】川口市

    生活保護費65万円を着服 川口市、主事を懲戒免職

  • 【地図】川口市

 生活保護費を着服したなどとして、川口市は29日、福祉部生活福祉2課の男性主事(26)を地方公務員法に基づき、懲戒免職処分にした。着服した金額の合計は65万7639円で、これまでに全額が市に弁済された。市は業務上横領罪で同主事を刑事告訴する方針。

 市職員課などによると生活保護のケースワーカーだった主事は、担当する当時80代の女性生活保護受給者が2023年8月に死亡したことを知りながら、同9月から11月までの3カ月間、支給停止手続きを行わずに生活保護費計25万円余りを着服。そのうち17万円余りを別の90代女性受給者に支給決定の手続きを経ずに支払っていた。

 同12月、介護事業所から死亡した受給者の介護券が発券され続けているとの連絡が市にあり発覚。担当だった主事に市が聞き取りを行った結果、別の受給者に転居費用を自費で支払い、そのためにさらに別の2人の保護費を着服していたことや、死亡した受給者の葬祭費が減額となったにもかかわらず、減額変更手続きを行わずに差額を着服していたことなども判明した。

 また、川口市教育委員会は同日、駅で盗撮、暴力行為を行ったとして、教育総務部科学館の男性主査(45)を地方公務員法に基づき、停職4カ月の懲戒処分にしたと発表した。

 市教育総務課によると男性主査は昨年7月10日午後、朝霞市のJR北朝霞駅構内階段でスマートフォンで盗撮を行い、発覚した際に取り押さえようとした駅員を殴るなどの暴行を加えて警察に逮捕され、不起訴処分となった。男性主査は当時休暇中で、酒を飲んでいたという。同課によると男性主査は、市立科学館でプラネタリウムの投影や子ども向け天文教室などの業務を担当しているという。
 

ツイート シェア シェア