“ほっかほっか亭”の創業者、埼玉人だった!さらに“フレッシュネスバーガー”も創業 さまざまな業態、成功させるヒント語る 飲食業界で低迷する店、復活させる「再生請負人」として有名
川越市生まれで「ほっかほっか亭」「フレッシュネスバーガー」を創業した栗原幹雄氏(72)を講師に招いた創業支援セミナーが13日、川越市の埼玉りそな銀行川越支店で開かれた。地元の飲食・小売業など創業5年以内の経営者ら21人を前に、栗原氏は経営者に求められる思考やさまざまな壁を乗り越えるためのヒントを語った。
セミナーは埼玉りそな銀行川越支店・川越南支店・本川越支店、地域デザインラボさいたまの共催。
栗原氏は1951年、川越市生まれ。大学卒業後、住宅大手の積水ハウスに入社し、独立後の79年に持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭」を草加に設立。92年に渋谷にハンバーガーチェーン「フレッシュネスバーガー」を創業した。2013年には新しい飲食店のビジネスモデルをゼロから立ち上げるクリエーティブユニット「フライドグリーントマト」(東京都目黒区)を設立。飲食業界で低迷する既存店舗を復活させた“再生請負人”としても知られている。
昨年に引き続き2回目の講演のセミナーで、栗原氏はさまざまな業態を成功に導いてきた自らの体験談を交え、店舗デザインや広告・マーケティング、原価率の設定方法など経営のヒントを語った。
コロナ禍に市内の古民家や空き物件をそば店や焼きいも専門店、無人ピアノレンタルスペースなどに改装した際の裏話も披露。頭の中の店舗イメージを具体的に書き出すことを勧め、「ベンチャーは競合の少ない隙間をいかに狙うか。商圏人口も頭に入れて物件や人との出会いを大切に」と呼びかけた。
立門前通りで「ミセスハンバーガー」を運営する吉田隆人さん(37)は「なかなか会えない栗原さんの話が聞けて良かった。ちょうどフランチャイズ展開を考えていたので励みになった」と話していた。
セミナーでは市や地元経済団体、金融機関などの創業支援策なども紹介され、参加者は名刺交換会で親睦を深めた。