埼玉県さいたま市中央区で植え込みが燃える火災が相次いだ事件で、同区円阿弥の植え込みに火を付けたとして、浦和西署は22日、器物損壊の疑いで、同市大宮区三橋4丁目、無職の男（80）を逮捕した。当初は関与をほのめかしていたものの、「俺はそんなところに行っていない」と容疑を否認しているという。

　逮捕容疑は20日午後4時55分ごろ、同市中央区円阿弥7丁目の歩道上の植え込み5株に火を付けて焼損した疑い。

　同署によると、現場の数百メートル圏内では7～20日、植え込みが燃える火災が計6件発生していた。21日午後0時半ごろ、警戒中の同署員が現場近くの植え込みをのぞき込んでいる男を発見。行動を確認していたところ、約35分後に数百メートル離れた同市西区植田谷本の鴨川河川敷で枯れ草に火を付けたため、軽犯罪法違反容疑で現行犯逮捕した。

　男は当初、中央区の火災について関与をほのめかし、「きれいにしてやっただけだ」などと供述していた。同署は現場を確認するなどして犯行を特定。男をいったん釈放し、器物損壊容疑で再逮捕した。

　同署は他5件の植え込みの火災について、男が関与した可能性があるとみて調べる。