桜1000本、熊谷・小江川に10年で植樹するプロジェクト成功 荒川桜堤に続く2つ目の桜の名所誕生に期待
2019/03/18/00:00
熊谷市の小江川地区で桜千本を10年がかりで植える事業が終了し、地元小中学生や関係者ら約60人が参加して記念式典が行われた。住民らは同市の荒川桜堤に続く二つ目の桜の名所となることに期待を寄せている。同計画は2010年にスタートし、同市の助成金事業「熊谷の力」により実現した。
10年前、同地区の里山は荒廃し、ごみの不法投棄に悩まされていた。美しい自然と環境を取り戻そうと、地元住民らが立ち上がった。
濃いピンク色の花を咲かせる「神代曙桜」の苗木を、同地区内の約5キロの道沿いなどに計千本植樹。延べ5千人のボランティアが剪定(せんてい)や施肥、消毒、伐採などで整備した。約500人が「桜の里親」になり、苗木1本に2500円を出して協力した。桜の木の下には里親の名前の木札がある。
式典では植樹に携わったボランティアの事務局岡部幸夫さんが、紙芝居「1000本桜ものがたり」を披露。作業に取り組んできた思いなどを伝えた。
「(清掃などで環境が改善され)40年ぶりにホタルが復活し、オオタカも戻ってきました」と岡部さん。「これから始まる桜の季節、散策をお楽しみください」と満面の笑みを浮かべた。