昨年12月、久喜市の住宅に押し入り現金を奪ったとして、今年1月に当時16～18歳の男子高校生4人が逮捕＝いずれもさいたま家裁送致＝された事件で、県警捜査1課と久喜署は5日までに、住居侵入と強盗の疑いで、住所不定、無職の少年（17）を逮捕した。少年は実行犯4人に対する指示役で、県警が詳しい経緯を調べている。

　逮捕容疑は共謀の上、昨年12月7日午後4時半ごろ、久喜市鷲宮4丁目の一戸建て住宅に侵入。居宅内にいた70代女性に対して、口をふさぐなどの暴行を加えた上、包丁やバールを示して「金を出せ、金があるのは分かっている」などと脅迫し、現金約5千円を奪った疑い。県警は共犯事件のため、認否や動機を明らかにしていない。

　捜査1課によると、これまでに逮捕した4人の取り調べなどから少年の関与を特定。3月19日に指名手配を行い、共犯者の供述から立ち回り先が浮上し、今月4日、捜査員が千葉市中央区の知人宅のアパートで少年を発見した。

　少年の指示を受けていた4人は、地元の知人同士。犯行時、2人が実行役で残りが見張り役と運転手役だった。一部が闇バイトに応募し、4人とも加担したとみられる。少年は4人とは面識はなく、秘匿性の高い交流サイト（SNS）を利用し、4人のうちの一部とやりとりしていたという。

　県警は他にも共犯者がいる可能性を視野に調べるとともに、少年に余罪があるとみて捜査を進める。

■「家の中めちゃくちゃに」と110番（以下、初報記事）

　久喜市の住宅に押し入り現金を奪ったとして、県警捜査1課と久喜署は1月16日、住居侵入と強盗の疑いで、いずれも千葉県成田市の16～18歳の男子高校生4人を逮捕した。

　逮捕容疑は共謀の上、昨年12月7日午後4時半ごろ、久喜市鷲宮4丁目の一般住宅に侵入し、家屋内にいた家人の70代女性に対して口をふさぐなどの暴行を加えた上で、包丁やバールを示して「金を出せ、金があるのは分かっている」などと脅迫し、現金約5千円を奪った疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。女性にけがはなかった。

　同課によると、4人は地元の知人同士。うち3人は別の事件で栃木県警に逮捕されており、取り調べなど所要の捜査で今回の犯行への関与が浮上した。4人のうち2人が実行役で、残る2人は見張り役とみられる。被害女性の親族が「2人組の男が侵入して家の中をめちゃくちゃにされた」と110番した。4人は県内での別の侵入窃盗事件への関与をほのめかしており、同課などは共犯者がいるとみて捜査を続けている。