“そば打ち”経験生かし自家製麺に…メニューは全て「自分が食べておいしいもの」 東松山の「ちんちゃろ」
埼玉県東松山市沢口町の東松山マイタウンにある「ちんちゃろ」。1980年代に開発・分譲されたニュータウンの「中華屋さん」として、地域に親しまれている。
開店は89年4月。店主の下村登さん(67)は新潟県の出身。20歳の時、東京都杉並区で姉夫婦の営む洋食・中華店の手伝いを始めたのが切っかけ。「だんだんと料理が好きになった」と振り返る。7年勤め「ほかの店で勉強したい」と荻窪の中華料理店や、兄が営む大宮(現在のさいたま市)のそば店で働いた。
33歳の時、店にあった“そば店新聞”の広告にマイタウンの店舗物件が出ていた。「いつかは独立したい」と考えていた。坂戸の物件も見たが妻の三好さん(66)の「東松山がいいんじゃない」の声で、決めた。
「自家製麺」のラーメン類や、「豚肉卵炒め定食」(950円)、「レバニラ炒め定食」(同)など多彩な中華定食が人気。当初は「仕入れ麺」を使っていたが“そば打ち”の経験を生かして、切り替えた。1日置きに作っている。1日置いた麺の方がおいしいからだ。店名の「ちんちゃろそば」(同)は白菜、シイタケ、キクラゲ、玉ネギ、ニンジン、キャベツなどの入った、いわゆる「うま煮そば」だ。
「自分が食べて、おいしくなければメニューに入れない、出さない」がモットー。「中華を学びたい人がいたら、いつでも教えますよ」とも。
「35年も、ここで商売できたのも(妻の協力と)地元の人たちに利用、広めていただいたおかげです。お客さんに感謝、感謝です」
【主な人気メニュー】ラーメン650円、炒飯(チャーハン)700円、餃子(ギョーザ)450円、ラーメン・半炒飯セット900円、ラーメン・半カレーセット900円、ラーメン・半開花丼セット900円など。
【メモ】ちんちゃろ 東松山市沢口町29の19(電話0493・24・8990)。営業時間は午前11時~午後2時半、午後5時~同8時。月曜が定休日。東武東上線東松山駅から約3キロ。