ギネス世界記録にマラソンの川内優輝 マラソン2時間20分以内の完走が100回、最多完走数で認定
男子マラソンの川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)=埼玉県久喜市出身、春日部東高出=が2日、「マラソン2時間20分以内における最多完走数」(サブ20)が100回に達してギネス世界記録に認定され、認定式と記者会見がオンラインで行われた。川内は「大会開催に尽力してくれた方々の準備や努力の結晶でもある。これからも健康な体を維持して、一本一本を大切に、150回、200回と自分の記録を伸ばしていきたい」と目を輝かせた。
川内は2位に入った昨年12月20日の防府読売マラソンを2時間10分26秒で走破し、節目の「サブ20」100回に到達。初マラソンとなった2009年2月1日の別府大分毎日(2時間19分26秒・20位)を皮切りに昨年の防府読売まで、約12年間で107回のフルマラソンに挑戦してきた。途中棄権は1度もなく、優勝は41回を数える。
6歳で陸上を始めた自身の歩みを振り返って、「日本で一番速いわけでも、強いわけでもないが、27年以上、コツコツと走り続けてきたことで、この記録に結び付いた。100回達成は自分のマラソン人生のようなもの」と感慨に浸った。
川内は2月28日に行われた最後のびわ湖毎日マラソンで、13年3月17日のソウル国際マラソンの2時間8分14秒の自己記録を約8年ぶりに更新する同7分27秒をマーク。「サブ20」101回目として、ギネス世界記録に登録申請中だ。
市民ランナーの星から19年4月にプロに転向して以降、川内はマラソンキャラバンとして全国各地のレースを走っている。一方、記録の面では一度も2時間10分切りを果たせずにいたが、今回は日本男子初の4分台が生まれるなど好タイムが続出したレースで10位に食い込み、大幅に自己ベストを更新した。
その要因の一つとして、用品支援契約を結ぶアシックス社の厚底シューズを2カ月前から履き始めたことを挙げ、「まだまだ伸びしろはある。(2時間)4分台は現実的に厳しいが5、6分台を目標に気持ちを新たにしている」と力を込めた。5日に34歳の誕生日を迎えるベテランは、走りも情熱も衰え知らずだ。