埼玉新聞

 

「喉ごしいい」もりそばが自慢 本庄のふれあいの里いずみ亭、常連からも好評 定番は野菜天ぷら付き

  • ふれあいの里いずみ亭・福島啓充支配人(左)

 「そばの実の薄皮の際まで使うため、挽き方に工夫を重ねてきた。三番粉と呼ばれ、ふつうは使わない部分ですが、香りや風味を出したくて。生まれ育った本泉のそばの味を楽しんでもらえれば」

 そば栽培に適した土地柄を生かそうと、埼玉県本庄市の旧児玉町時代の2004年、国の山村振興事業を活用して本泉地域の有志で店舗を創設。開店約1年後から勤務している豊富な経験と、そばに対して工夫を惜しまない姿勢を買われ、5年ほど前、30代前半で3代目支配人に抜てきされた。

 そば本来の味が楽しめ、常連からも「喉ごしがいい」と好評のもりそば(税込み650円)に、野菜天ぷら(同300円)を付けるのが定番。創業時から店を支えてきた茂木健司副会長(67)は「そばの作付面積2万2千平方メートルの畑で、種まきから収穫、製粉まで100%手作りが自慢。現在は会員20人。協力し合って栽培したそばをそのままお客様に提供する、まさに“本泉の味”です」と自信を込める。

 小山川沿いの店舗から眺める四季折々の山あいの風景も自慢の一つ。「これからは季節に応じたイベントに力を入れたい」と茂木さんが声を弾ませれば、福島支配人は「9~10月にはそばの花が咲く。一面真っ白になった畑を眺めながら、カウンターで味わうそばは最高です」と笑顔でPRした。

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