埼玉新聞

 

<新型コロナ>埼玉の感染者、再増加の傾向 歓送迎会は自粛を 知事「宣言解除の要請、行う段階にはない」

  • 大野元裕知事

 大野元裕埼玉県知事は15日、記者会見し、国の緊急事態宣言について「現状では陽性者数が上がっている。現時点では政府に解除の要請を行う段階にはない」と述べ、再増加傾向にある感染動向について、厳しい見方を示した。政府に再延長を要請する可能性について問われると「当然あり得る」との認識を示した。

 県は5日、緊急事態宣言解除の目安として入院者数500人以下、1週間の人口10万人当たりの新規感染者を7人(1日平均約74人)以下とし、首都圏の感染状況と合わせ、総合的に判断するとした。

 14日時点の入院者は569人、1週間(3月8~14日)の人口10万人当たりの新規感染者は11・5人で、現状の数値は、県が示した解除の目安を下回っていない。

 また、14日午後9時時点の県内医療機関の病床使用率は39・7%(569人/1435床)、うち重症ベッド使用率は28・8%(42人/146床)で、国の感染判断の指標ではステージ3(25%以上=感染急増)相当となっている。

 知事は今後の解除の判断について「一定程度下がってきて、目安に近づいた時点で専門家に諮る」とし、直ちに宣言解除を求める考えはないことを説明。引き続き、基本的な感染防止対策や謝恩会、歓送迎会などの自粛を呼び掛けるほか、大宮公園ではサクラの開花時に、園路を一方通行にするなどの対策を進めるとした。

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