わいせつ30年隠す…教員免職 女子生徒にキスした部活顧問、教え子抱く教諭、男性と触り合う教諭も免職
埼玉県教育局は22日、生徒にわいせつな行為をしたとして懲戒免職処分を受けた履歴を隠し、約30年間にわたり教員として勤務していた富士見市立富士見特別支援学校の講師(62)ら4人を懲戒免職処分とした。県教育委員会は同日、教職員の綱紀粛正を求める意見書を高田直芳教育長に提出。高田教育長は謝罪し、研修を徹底すると説明した。
同局小中学校人事課によると、講師は1985年に福岡県で生徒へのわいせつ行為で懲戒免職を受けたことを隠し、虚偽の履歴書を提出して88~2018年に埼玉県で教員として勤務した。
昨年8月に同校で採用されたが、今年2月から官報で過去40年分の免職処分歴などが調べられるようになったことにより、発覚を恐れ申告したという。同局は退職手当の返納手続きを検討している。
また、県立吉川美南高校の主事(21)は19年3月から約1年間、同校の給食費や学校積立金、PTA会費など約336万円を横領。「仕事の遅さを指摘されるのが嫌だった」とし、アニメグッズ購入などに使ったと説明した。同局は管理監督者である校長や事務部長ら計6人を減給1~3カ月(10分の1)の処分とした。
また、18年12月28日に顧問をしていた部活動の女子生徒の唇にキスをした北部地区の県立学校の男性教諭(31)や、授業を担当した生徒1人を抱き締めて体を触るわいせつ行為などを行った西部地区の公立中学校の男性教諭(43)も懲戒免職処分とした。
川越市立大東東小の男性教諭(27)は昨年12月4日夜に都内の公衆浴場で居合わせた男性と体を触り合ったとして停職6カ月の懲戒処分を受けたが、3月22日に退職した。
本年度の教職員の懲戒処分件数は30件で、19年度の39件よりは減ったが、新型コロナウイルス対策の休校期間があっても高い水準にとどまっている。