大河「青天を衝け」オープニング映像制作した柿本ケンサクさん、思い語る「人生を踊るように生きた」
2021/03/28/00:00
「近代日本経済の父」と称される埼玉県深谷市出身の実業家渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」。オープニングのタイトルバック(映像)を制作した映像作家の柿本ケンサクさんがオンライン取材に応じ、「渋沢の人生は常に変化し続けていて、現代社会に生きる自分たちへ気付きや勇気をくれる。挑戦し続ける熱を感じてほしい」と作品への思いを語った。
約3分にわたる映像は、渋沢が駆け抜けた幕末の動乱から明治の幕開けを、ミュージカル調で表現。水墨画のようなタッチや、船に乗り世界へ羽ばたく渋沢の姿など、壮大な音楽とともに描かれている。
柿本氏は「タイトルバックは、ポスタービジュアルと対になるコンセプト」と説明。ポスターは主演の吉沢亮さんの力強い眼光が目を引くが、「(渋沢の)ジェットコースターのような人生の一瞬を切り取ったのがポスターで、一筆書きで表したのがタイトルバック」と意図を説明する。
最初は飛び立った鳥の視点で、侍姿の渋沢や江戸の暮らしぶりを映し出す。その演出は「(メインテーマの曲を手掛けた)佐藤直紀さんの音楽を聴いたときに直感的に浮かんできた。鳥のさえずりから、伸びやかで美しいメロディーに合わせて、物語が広がることを意識した」と述べた。
渋沢の生涯について「人生を踊るように生きていた人物。高い壁を目の前にして、壁があると笑い、踊るように生きた。大河ドラマでミュージカルという『意外性』を楽しんでほしい」と伝えた。