秩父・ベンチャーウイスキーに世界最高賞 5年連続の快挙 今夏に新貯蔵庫が誕生「忙しくなりそう」
2021/03/30/00:00
ウイスキーブランド「イチローズモルト」で知られる埼玉県秩父市みどりが丘のベンチャーウイスキーが、世界で最も権威のある英国のウイスキー品評会「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2021」で、同社の「イチローズモルト&グレーン ジャパニーズブレンデッドウイスキー リミテッドエディション2021」が世界最高賞を受賞した。同社が世界最高賞を受賞するのは5年連続。
受賞した「ブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース」部門は、大麦麦芽だけを原料にしたモルトウイスキーに、大麦麦芽のほかトウモロコシなどの穀物を原料にしたグレーンウイスキーを混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーで、製造5千本以下が対象。同社のウイスキーは秩父と羽生、川崎の3種類の原酒がブレンドされている。
広報業務などを担当している同社ブランドアンバサダーの吉川由美さん(39)は「続けて技術や品質が評価され、苦労が報われた」と喜びを語った。同社の同部門での世界最高賞の受賞は4年連続で、2017年は一つの樽(カスク)からのみ瓶詰めしたシングルモルトの味を競う「シングルカスクシングルモルトウイスキー」部門で受賞した。
19年秋から秩父みどりが丘工業団地内に建設していた第2蒸留所が本格的に稼働を開始し、昨秋に発売した初の「10年物」の商品が今回の品評会で日本のトップにも輝いた。吉川さんは「時間をかけた商品が評価され、将来も明るくなった。今年の夏には新しい貯蔵庫もできるので、忙しくなりそう」と話していた。