埼玉新聞

 

しまむら好調 2月期連結決算、純利益99・3%増 利益率も改善、巣ごもり消費で寝具や肌着など伸びる

  • しまむら2月期連結決算、純利益99%増

 しまむら(埼玉県さいたま市大宮区)が5日発表した2021年2月期の連結決算は、純利益が前期比99・3%増の261億6300万円だった。4期ぶりの増益。新型コロナウイルスに伴う巣ごもり消費で、部屋着やインテリア商品などの需要が堅調だったほか、全国的な気温の低下で秋冬商材が伸長した。在庫適正化による値下げの削減で利益率も改善した。

 売上高は4・0%増の5426億800万円で4期ぶりの増収。主力のしまむら事業の既存店売上は2・6%増。巣ごもり消費で寝具や肌着などが伸びた。営業利益は65・4%増の380億2600万円。短期生産による売れ筋商品の適時追加などが奏功した。

 好業績を受け、期末配当金はこれまでの予想から20円増配し120円として、中間配当金100円と合わせ21年2月期の年間配当金は1株当たり220円に引き上げる。

 22年2月期の連結業績予想は、売上高が5548億3700万円(前期比2・3%増)、営業利益386億4600万円(同1・6%増)、経常利益395億9400万円(同0・5%増)、純利益262億7700万円(同0・4%増)とした。

 同日電話で決算会見した鈴木誠社長は業績予想の増加率が低い点について「新型コロナの影響で関西圏などでまん延防止等重点措置が講じられたことで、先行きの消費動向がつかみにくく、業績が上下に振れる可能性が低くないため」と説明。状況次第では予想を修正するとの見解を示した。

 同時に21年度から3カ年の新たな中期経営計画を発表した。しまむら業態のみだったオンラインストアを全事業に拡大し、デジタル広告の拡大などEC事業を強化。23年度の営業利益の目標は493億円として、過去最高を狙う。

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