尊い全員合格 埼玉・羽生の誠和福祉高、卒業生26人が介護福祉士に コロナ禍でもくじけず、校内で実習
2021/04/06/00:00
埼玉県羽生市神戸の県立誠和福祉高校の福祉科介護福祉士コースを卒業した26人全員が、今年の介護福祉士国家試験に合格した。同試験の全国平均合格率は71・0%。同校はコロナ禍にもめげず、目標としていた合格率100%を達成した。
県内唯一の福祉科を持つ同校。合格率100%は3年ぶり6度目になる。福祉科を受け持ったことがある星野静子教頭(46)は「コロナ禍で福祉施設に実習に行けない状況の中で達成した全員合格は、尊い」と喜んだ。
福祉科担任の伊藤なおみ教諭(29)は「実習は、福祉施設に行けない分を校内で行った。教員が介護される側になったりした。生徒たちは2年生の頃からこつこつと実習してきた。コロナ禍になってもくじけなかった」と話した。
合格発表は3月26日に行われた。鈴木孝則さんは「全員合格の目標が達成できて、うれしい。4月からは専門学校に進学して理学療法士を目指したい。介護福祉士と理学療法士の二つの専門職になるのが目標」と意欲的だった。
安孫子翼さんは「4月から介護施設に勤務します。利用者の方やご家族の方に『あなただから大丈夫』と信頼してもらえるような介護福祉士になりたい」と話していた。
26人の進路は、17人が就職し、9人が進学する。就職と進学を合わせ、医療・福祉関係に進むのは23人になるという。