埼玉新聞

 

飲酒死亡ひき逃げ教頭を免職、468万円を横領した教諭も 酔って自転車盗んだ教諭や校長らも処分/県教委

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県教育委員会は27日、川口市内で飲酒死亡事故を起こし、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われ、さいたま地裁で懲役2年の判決を受けた川口市立本町小の田中嘉明教頭(55)ら教職員2人を懲戒免職処分にした。

 県教委によると、田中教頭は昨年7月28日未明、川口市東本郷の路上で酒に酔った状態で乗用車を運転し、自転車に乗っていたフィリピン国籍の女性=当時(56)=をはねて死亡させ、事故を申告しなかった。「今回のことは全て自分の判断で起こしたこと。本当に申し訳なく思っている」と話しているという。

 川口市立戸塚中の教諭(27)は、会計を担当していた昨年7~12月、1年生の教材費などから8回にわたって計約468万円を横領したとして懲戒免職となった。浪費癖から約180万円の借金があり、着服した金を元手に投資でもうけて返済しようとしたという。管理監督者として、同校の男性校長(55)も戒告処分を受けた。

 県教委はほかに、越谷市内で乗用車を運転し、バイクの男性と衝突して男性を死亡させた同市立中央中の男性教諭(30)を減給10分の1、3カ月に、酒に酔って帰宅途中に上尾駅付近で自転車を盗んだ県立特別支援学校大宮ろう学園の男性教諭(50)を停職3カ月の懲戒処分にした。

 本年度の懲戒処分件数は前年度比7件増の30件、免職は2件増の12件となった。小松弥生教育長は「県全体で不祥事根絶に向けて懸命に取り組む中、教職員の不祥事が発生したことは誠に遺憾。市町村教育委員会、学校と一体となって、根絶に全力を尽くす」とコメントした。

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