埼玉新聞

 

直感で通報…ATMで電話する夫婦救う 郵便局員ら次々と詐欺阻止 電話中に聞こえた怪しい一言で通報決意

  • (右から)大谷卓也さん、富岡洋署長、根岸泰明さん(同署提供)

 特殊詐欺を未然に防いだとして、大宮署は郵便局員ら3人に感謝状を贈呈した。感謝状を贈呈されたのは、大宮本郷郵便局長の根岸泰明さんと大宮加茂宮郵便局長大谷卓也さん、局員の本間香菜子さん。

 根岸さんは2日、郵便局を訪れた70代の夫婦が電話をかけながら、現金自動預払機(ATM)を操作する姿を発見。「還付金」と話していたことから詐欺を疑い、ホットライン通報した。

 12日には本間さんの勤務する加茂宮郵便局に80代の女性が訪れ、「現金100万円を下ろしたい」などと申告。高額な引き出しだったことから、大谷さんに相談し、ホットライン通報した。女性の元には、息子を装う男から、うその電話がかかってきていたという。

 根岸さんは「被害を未然に防ぐことができて良かった」。大谷さんは「詐欺の予兆が多いと聞いていたので、警戒していた。連携することができて良かった」と話した。同署の富岡洋署長は「『還付金』という言葉で詐欺を疑うなど、細かい配慮によって未然に防止できたことを感謝します」と功労をたたえた。

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