埼玉新聞

 

アグネス・チャンら輩出のレコード会社と契約 アジアの名曲を日本に 川越在住の歌手沼田さん 一度挫折も「やりたいことをやるべきだ」

  • チャリティーライブに出演する沼田浩正さん(本人提供)

    チャリティーライブに出演する沼田浩正さん(本人提供)

  • チャリティーライブに出演する沼田浩正さん(本人提供)

 チャリティーライブを通じて被災地などを支援してきた川越市在住の歌手・沼田浩正さんは、アグネス・チャンらを輩出したアジアの名門レーベル・マレーシアライフレコードとアーティスト契約を結んだ。「アジアの名曲を日本に伝えつつ、これからも積極的にチャリティーライブを開き、人に影響を与えるような歌手になりたい」と力を込めた。 

 沼田さんは、学生時代から歌手を目指していたものの、大学卒業時に一度挫折。なれないのなら正反対の安定した職業に従事しようと、サラリーマンとして就職した。30歳の時に独立し、不動産関係の会社を設立。ライオンズクラブでの活動をはじめ、さまざまな経験を重ねる中、40歳の時に「やりたいことをやるべきだ」と、関東1都7県から代表者を集めたカラオケ大会に出場した。

 1500人が参加した同大会で優勝したことをきっかけに、2011年に歌手デビュー。同年発生した東日本大震災や、翌年のタイでの大洪水被害を受け、歌を通じて被災地を支援しようと、チャリティーライブの開催を始めた。

 川越市の友好都市である福島県棚倉町では、復興応援ソングを制作し、その曲の売り上げを全額寄付。タイでは、国交130周年を記念して川越で開催したチャリティーライブの売り上げをタイの新聞社を通じて青少年支援団体に寄付した。そのほかモンゴルやカンボジアでもライブに出演。それらの活動が評価され、今回の契約につながった。

 沼田さんは「アマチュアのころは自分のために歌っていたが、プロになってからは歌うことで感動を与え、他人に喜んでもらうことを自分に求めるようになった」とこれまでの活動を振り返る。チャリティーライブの開催も、歌によって人の心を動かし、苦しんでいる人を応援しようという気持ちになってもらうことを目的としている。

 マレーシアライフレコードでの活動は、同社が保有するアジアのヒットソングの日本語版カバーなどを予定しているという。

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