埼玉・秩父の特産品クルミの「飴」誕生 一つ一つ割って細かくしたクルミに、甘味加えて煮詰めた一品
2021/05/11/00:00
ちちぶ観光機構は、秩父の特産品であるクルミの樹液と実を使った飴(あめ)を開発し、今月から秩父市吉田久長の龍勢会館など道の駅3カ所で販売している。吉田地域のクルミの樹液を冬季に採取し、細かくすりつぶしたクルミと甘味を加えて煮詰めた飴は、自然素材の風味を堪能できる。
同機構は2019年から、これまで商品化されることのなかったクルミの樹液を地域活性化につなげようと、お菓子な郷推進協議会(同市宮側町)と勅使河原製菓(同市下吉田)の協力を得て開発を進めていた。製作費用は、森林保全・活用を推進している団体などに交付される「秩父地域森林活用等創出支援事業補助金」を活用した。
同機構取締役の本多秀夫さん(68)によると、開発当初は、クルミ樹液を使用したクッキー作りにも取り組んだが、クルミを一つ一つ割って、樹液を採取するのは手間がかかり、大量生産が難しいため飴にした。本多さんは「秩父のクルミの樹液と実を活用して、地域や森林がいくらかでも元気になってくれれば。飴を味わってもらい、秩父の自然に関心を持ってもらいたい」と話している。
「秩父クルミの樹液と実をつかったおいしい飴」は、龍勢会館、ちちぶ(同市大宮)、あらかわ(同市荒川日野)の道の駅の直売所3カ所で販売している。10粒入りで税込み350円。