埼玉・和光市長選、16日告示 新人の一騎打ち 元部長の事件での市政の信頼回復、財政立て直しなど論戦
任期満了に伴う和光市長選は16日告示され、元市議会議長で農業経営の吉田武司氏(60)と元市監査委員で税理士の柴崎光子氏(46)のいずれも無所属の新人2人が立候補を届け出て一騎打ちとなった。詐欺容疑などで市の元部長が逮捕・起訴された事件の責任を取るとし、市長だった松本武洋氏(52)は辞職。新型コロナ対策をはじめ、事件の究明と再発防止とともに信頼回復に向けた市役所の組織改革、財政の立て直しなどで論戦が交わされそうだ。投開票は23日。
吉田氏は新倉の金泉寺駐車場で出陣式。「今一番の課題はコロナ対策。早期にワクチン接種を終えられるように国や県に働き掛ける」と強調。その上で「不祥事の原因究明と再発防止を進め、市民の信頼を回復させ、必要なところに手を差し伸べる財政運営を行う」と力を込めた。
柴崎氏は本町の大型団地敷地内で第一声。「厳しい財政状況を立て直すために決意した」と出馬理由を説明。その上で「ワクチン接種をスピーディーに行うほか、介護予防などの福祉行政の充実と、行政のデジタル化を推進し、一人一人の声を大切にしたまちづくりを進める」と訴えた。
有権者数は15日現在、6万8760人(男3万5232人、女3万3528人)。
■吉田武司氏
【略歴】(1)農業経営(2)市議会議長、市地域子ども防犯ネット代表(3)川越農業高(4)和光市(5)下新倉
【公約】(1)安心して暮らせ(2)活気あふれる元気で(3)人や自然にやさしく(4)誰もが快適に暮らせ(5)進んで学べる環境ある街に
■柴崎光子氏
【略歴】(1)税理士(2)PwC税理士法人、EY税理士法人、柴崎光子税理士事務所(3)学習院大経済学部(4)和光市(5)白子
【公約】(1)新型コロナ対策(2)福祉分野の立て直し(女性・子どもの貧困対策)(3)35人学級の実現(4)不祥事再発防止とDX市役所
※略歴は(1)肩書(2)主な経歴(3)最終学歴(4)出身地(5)現住所―の順。埼玉新聞調べ