生徒にわいせつ行為…修学旅行先や部活合宿の宿泊施設で 顧問の部活動の生徒10人超を盗撮やみだらな行為 「違法性が際立つ」と元教諭の44歳男に懲役3年 指導する立場での犯行「強く非難」 すでに学校を懲戒免職に
自身が勤務していた公立中学校などの男子生徒多数に対してみだらな行為などをしたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反や児童福祉法違反などの罪に問われた、元中学校教諭外崎三吉被告(44)の判決公判が7日、さいたま地裁であり、中川卓久裁判官は外崎被告に懲役3年(求刑・4年6月)の実刑判決を言い渡した。中川裁判官は判決公判で、一部の犯行について「違法性が際立っている」と断罪し、「強く非難されなければならない」と強調した。
判決によると、外崎被告は2022年4月~昨年9月までの間、自身が勤務していた朝霞市内の中学校の生徒や、顧問を務めた吹奏楽部員ら10人超に対して、同校内をはじめ、県外の温泉施設や修学旅行先、部活合宿の宿泊施設内で、生徒らを盗撮するなどして児童ポルノを製造したり、自己の性欲を満たす目的でみだらな行為をした。
判決理由で中川裁判官は、今回審理された事件の中には、悪質性が高い行為や児童ポルノ製造があったとし、学校教諭や部活動顧問として生徒らの成長に向けて指導する立場でありながら、勤務する校内などで生徒を性的欲求の対象とした犯行は「違法性が際立っており、被害生徒の心身に与える影響が懸念される」と指摘。教諭や部活動顧問に対する信頼を裏切るもので、常習的に犯行に及んでいたとすれば「被告人の規範意識は相当低下していた」とした。
一方弁護側は、被害者に謝罪文を送付し、一部では示談が成立していると主張。勤務していた学校を懲戒免職になっていることなどの社会的制裁も受けているとした上で、社会復帰後も家族の監督によって更生が期待できるとして、執行猶予付きの判決を求めていた。
外崎被告はこの日、緑の半袖ポロシャツに灰色の長ズボン姿で視線を下に落としながら出廷。主文の読み上げが終わると立ち上がり、裁判官へ深く頭を下げ法廷を後にした。