埼玉新聞

 

<新型コロナ>さいたま市、高齢者へワクチン接種開始 ワクチン行き渡り、予約のスムーズさが重要

  • 新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける高齢者(左)=17日午後、さいたま市中央区本町東6丁目の埼玉精神神経センター(代表撮影)

 さいたま市内の医療機関で17日、一般高齢者向けの新型コロナウイルスワクチンの個別接種が始まった。市は5歳刻みで段階的に接種を進めており、17日の週は85歳以上を対象に、20の医療機関が個別接種を開始した。同日は80~84歳の予約開始、75~79歳に接種券の発送が始まった。

 中央区の埼玉精神神経センターでは、午後2時半から受付を始め、午後3時すぎから接種を開始した。受付は一般患者用の入り口とは別の場所に設けられ、看護師が予診票や身分証明書などを確認。この日は、医療従事者約100人への接種と並行して、高齢者約30人に接種を実施した。

 高齢者らは院内の接種専用ブースに入り、医師が「体調は大丈夫ですか」と声を掛けて注射した。接種後は副反応を確認するため、待合場所で約15分間待機した。最初に接種した大宮区の女性(97)は長女(71)に付き添われ接種を受けた。「注射は痛くなかった。気付かないうちに終わった」と笑顔。長女は「接種予約は私が代行した。最初コールセンターがつながらず困ったが、何とかスマートフォンで予約できた。2回目も6月上旬にうまく予約できた」。浦和区の男性(86)は自らパソコンで予約をした。「2回目を打つまではまだ安心できないが、早く接種ができたことは良かった」と話した。

 同病院は1日に最大300人の接種体制を計画している。丸木雄一理事長(66)は代表取材に「ワクチンは相当行き渡っており、問題なく接種できているので、あとは予約がスムーズにできるかどうかが重要。私たちの病院も入り口付近に、高齢者の予約を支援する窓口をつくった」と話していた。

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