埼玉新聞

 

さいたま市長選、現職・清水勇人氏が大差で4選 福祉の充実や情報公開の徹底など、3期12年の実績強調

  • 支援者からの花束を受け取り、笑顔を見せる清水勇人氏(中央)=23日午後8時15分ごろ、さいたま市見沼区の選挙事務所

 任期満了に伴うさいたま市長選は23日投開票され、いずれも無所属で現職の清水勇人氏(59)が、新人の元小学校教諭でさいたま地区労議長の前島英男氏(68)を大差で破り、4選を果たした。3期12年の実績を掲げ、新型コロナ特措法に基づく「まん延防止等重点措置」の適用中となる異例の選挙戦で、現職の強みを生かした。投票率は28・70%で、2017年の前回(31・44%)を2・74ポイント下回り過去最低だった。

 清水氏は、特定政党の支援を受けない「市民党」の方針を示していたが、自民党県連と立憲民主党県連が相次いで「友情支援」を決定。公明党県本部が支持し、事実上の相乗りとなった。大野元裕知事も告示後、応援を表明した。

 行財政改革、子育てなど福祉の充実、情報公開の徹底など3期12年の実績を強調。同市が直面する危機に、コロナと人口減少社会を挙げ、コロナを含む新たな感染症、自然災害に強いまちづくりを進めるとした。「多くの市民の皆さまのご支持を頂き当選を果たせた。感無量」と当選を喜んだ。

 前回に続く2度目の挑戦だった前島氏は、共産党さいたま地区委員会などで組織する市民団体から支援を受けた。現市政の税金の使い方を批判し、市庁舎移転や大宮駅再開発など大型公共事業の凍結、水道料金と給食費の値下げなどを訴えたが、及ばなかった。

 当日有権者数は、107万7091人(男53万1130人、女54万5961人)。投票者数は、30万9107人(男15万1536人、女15万7571人)。投票率は28・70%(男28・53%、女28・86%)だった。

■清水勇人氏

【略歴】(1)市長(2)市社会福祉協議会会長、指定都市市長会副会長、元県議(3)日本大学法学部(4)戸田市(5)見沼区堀崎町

【公約】(1)新型コロナ対策(2)SDGsの推進と福祉、教育の充実(3)地域経済の活性化(4)防災と危機管理対策のさらなる充実

※略歴は(1)肩書(2)主な経歴(3)最終学歴(4)出身地(5)現住所―の順。埼玉新聞調べ

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