埼玉新聞

 

命が危ない…男性けいれん、自転車の下敷き 女子中学生ら救助、震える男性にお茶 称賛「素晴らしい」

  • 藤沼誠署長(左)から感謝状を授与され喜ぶ女子生徒たち

 吉川署は、路上に転倒し動けなくなっていた高齢男性を助けたとして、吉川市立中央中学校1年生の女子生徒4人に感謝状を贈呈した。感謝状を授与された生徒たちは、口々に「助けられて良かった」と安堵の表情を浮かべ、そのうちの一人、谷山心優さん(12)は「今後も人助けに貢献できるよう意識しながら生活していきたい」と語った。

 感謝状が贈られたのは、谷山さんのほか、有川裕望さん(12)、桑沢梨美花さん(13)、石川彩花さん(12)。同署などによると、4月28日午後6時半ごろ、習い事に行く途中だった有川さんと母親が、同市栄町の交差点で自転車に乗った茨城県在住の男性(90)が転倒するのを目撃。自転車の下敷きになり自力で起き上がれなくなっていた男性を、後から合流した桑沢さんらとともに自転車を移動させ安全な場所に救出。110番通報し警察が到着するまでの間、口がけいれんし体を震わせていた男性にお茶を手渡して上着を着せるなど連携して人命救助に貢献した。

 藤沼誠署長は「そのまま放置したら男性の命が危ない状況だった。皆さんの勇気と判断、チームワークで高齢者の命を救ってくれたことに感謝します」と謝辞を述べた。同伴した横川明久校長は「自分たちの正しい判断で行動できたのは立派なことだと思う。日頃からの校内での礼儀正しい行動が、校外でも自然とできることは素晴らしいことだ」と語った。

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