埼玉新聞

 

夏の行楽期前に 危ない場所の情報共有 観光業者と警察、消防が合同で訓練 「気を緩めず、安全で楽しいレジャーを提供」

  • ラフトボートの操船を体験する参加者=17日午前、長瀞町の岩畳付近

    ラフトボートの操船を体験する参加者=17日午前、長瀞町の岩畳付近

  • ラフトボートの操船を体験する参加者=17日午前、長瀞町の岩畳付近

 水難事故の未然防止を図る「長瀞地区官民合同水難救助訓練」が17日、長瀞町の荒川で行われ、秩父署、秩父消防署、民間の和船ライン下り業者、ラフティング業者の関係者ら約70人が参加した。夏の行楽期に人気のラフトボートに乗りながら、危険箇所の情報共有などを行い、水難事故発生時の対応能力の向上を図った。

 同訓練は、官公庁と民間団体の連携強化が目的。2001年の夏に、観光名所「岩畳」下流の岩盤が崩落し、当時の男子高校生1人が重傷を負った事故を受けて、03年から毎年開催している。

 今年は川に流された水難者に向かってロープを投げる訓練のほか、ラフティング業者の協力でカヤックやパックラフト、サップなどのラフトボートの操船訓練も行われた。参加者は、さまざまなタイプのボートの操船方法を確かめながら、水上アウトドアスポーツの安全性を確かめた。

 長瀞ラフティング業者協議会の大槻稔会長(45)は「各ラフティング業者の従業員は、さまざまな事故が起こることを想定しながら、利用客のマネジメントに努めている。長瀞の事業者は、過去に転覆事故を起こしたことは一度もないが、気を緩めず、今年も安全で楽しい夏レジャーを提供していきたい」と話していた。

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