埼玉新聞

 

広瀬アリス初弁護士役、依頼人は自分を誘拐した男?「本当に正義か…」 風間俊介と2shotインタビュー

  •  広瀬アリス(左)と風間俊介

     広瀬アリス(左)と風間俊介

  •  「(共演者の)皆さんは人当たりの柔らかい方が多かったです」と話す広瀬アリス

     「(共演者の)皆さんは人当たりの柔らかい方が多かったです」と話す広瀬アリス

  •  「(ロケ地は)橋の上やフェリーなど景色が雄大ですごくきれいだった」と話す風間俊介

     「(ロケ地は)橋の上やフェリーなど景色が雄大ですごくきれいだった」と話す風間俊介

  •  「連続ドラマW 完全無罪」より<7月7日(日)午後10時からWOWOWプライムで放送、WOWOWオンデマンド配信スタート、全5話>

     「連続ドラマW 完全無罪」より<7月7日(日)午後10時からWOWOWプライムで放送、WOWOWオンデマンド配信スタート、全5話>

  •  広瀬アリス(左)と風間俊介
  •  「(共演者の)皆さんは人当たりの柔らかい方が多かったです」と話す広瀬アリス
  •  「(ロケ地は)橋の上やフェリーなど景色が雄大ですごくきれいだった」と話す風間俊介
  •  「連続ドラマW 完全無罪」より<7月7日(日)午後10時からWOWOWプライムで放送、WOWOWオンデマンド配信スタート、全5話>

 再審請求の依頼人はかつて自分を誘拐した男かもしれない―。

 WOWOW「連続ドラマW 完全無罪」で弁護士・松岡千紗役で主演の広瀬アリスと、協力する弁護士・熊弘樹役の風間俊介がインタビューに応じた。

 【あらすじ】21年前に香川県で起きた少女誘拐殺人事件で、弁護士の松岡千紗は冤罪を訴える受刑者、平山聡史(北村有起哉)の支援を任される。事件当時、同一犯とみられる未解決誘拐事件が他に2件あり、実は千紗はその内1件の被害者。千紗は真相を求め、事件を調べ直す。一方で元刑事の有森義男(奥田瑛二)は冤罪を主張する平山に疑念を抱き、相棒だった元刑事の今井琢也(音尾琢真)と共に、再審請求審で千紗と対峙する。

 ▼記者 台本を読んだ時にどう感じましたか?

 ★広瀬 私は千紗の視点で台本を読んでいくんですけど、読めば読むほど訳が分からなくなっていくというか、味方は誰なんだろう、果たしてこれは本当に正義なんだろうかとか、すごく自問自答することが多かった作品ですね。見終わっても答えがしっかり自分の中で出なくて。

 ◆風間 語弊を恐れず言うと、僕はとにかく面白いと思いました。面白いにはいろんな面白いがあります。とにかくカラッと楽しく明日頑張ろうみたいな作品っていうのは多くあって、それはそれで僕は大好きなんですけど。必死に不条理とかの中で歯を食いしばってる人たちが鼓舞されるとか、これは自分たちの物語だと肌で感じてもらえる面白さがここにあると思いました。

 ▼記者 広瀬さんは初の弁護士役はいかがでしたか。

 ★広瀬 すごく大変でした。セリフは圧倒的に多いし、専門用語も多い。しかも相手は(大先輩の)北村有起哉さん、奥田瑛二さん。緊張しました。不安になって、夜寝ている時に、セリフを言って起きることもありました。難しいセリフが多いので何度も読み込んで、そのたびに染みついていくのを感じながら撮影していました。

 ▼記者 風間さんは演じる役についてどう感じましたか。

 ◆風間 それぞれのキャラクターの裏に隠れている本音や、本質みたいなものを探りながら、うまく折り合いをつけていく人物だと思います。なので、対峙する人たちの表情を見ているのが、面白かったです。セリフに描かれていないものがにじみ出ていたり、読み取れなかったりとか、そんな瞬間が多かったです。

 ▼記者 現場の雰囲気はいかがでしたか?

 ★広瀬 最初、北村さんと1話ラストのシーンの接見室を撮ったんですよね。普段の北村さんの人柄を知らなかったのですが、終わった後、北村さんが「それじゃアリスちゃんお疲れ~」って帰っていった時にすごい好きになっちゃいました。あ、こんな緩い方なんだと(笑)。高松空港で北村さんとマネジャーさんと、出発時間まで2時間ぐらいあったので、いろんなお話をしました。皆さん人当たりが柔らかい方が多かったです。

 ◆風間 皆さんさすがでした。お芝居は当たり前なんですけれども、千紗演じる広瀬さんとの距離感みたいなものが、それぞれみんなが気遣い合いながら、でも適正距離みたいなのは絶対に侵さない、という感じがありました。

 ★広瀬 音尾琢真さんとは大河ドラマの「どうする家康」でご一緒していて。大河の撮影には、私は皆さんより10カ月ぐらい遅れて入って、完全にチームが出来上がっていたので、角でちょこんとしていたら、音尾さんが話しかけてくれて。今回も音尾さんがいてくれてありがたかった。

 ▼記者 ロケをした香川などの印象や、記憶に残っていることがあれば。

 

 ★広瀬 岡山の刑務所の駐車場をお借りして撮影した時は、あまり行くことがないからか、すごく緊張感がありました。

 ◆風間 橋の上や、フェリーとか、景色が雄大ですごくきれいでした。だからこそ、その中で人の真実みたいなお話をやっていることが、雄大さと人間の俗物さの対比となって面白かったです。われわれは毎回、昨日の夜は何を食べた、どこで食べた、そういうような話をしてました。うどんはマストで食べておこうとか、焼き鳥屋さんがおいしいとか、みんなで話題にしてました。

 ▼記者 この作品は、ご自身の役者としてのキャリアの中で、どんな作品になりそうですか?

 ★広瀬 幅を広げたいというか、引き出しをとにかく増やしたいと思っていました。お話を頂いたのが2年前くらいで、その時は29歳の自分を想像できなかったので、すごく楽しみにしていました。ここ2、3年、かなりコメディーのお芝居が多かったので、シリアスな作品をやれるのはとてもありがたいですし、こうした作品にもどんどん挑戦していきたいです。

 ◆風間 この作品で、これを学んだんだ、これを頂いたんだっていうのは、多分きっと振り返ってみないと分からないなと。5年後とかに「あの作品からだ」と感じる作品だと思います。それが何なのかというのは、これからの人生で楽しみにしたいです。

 ※放送はWOWOWプライムで7月7日(日)午後10時スタート。配信はWOWOWオンデマンドで。全5話。

 【ひろせ・ありす】1994年12月11日生まれ、静岡県出身。フジテレビ系ドラマ「366日」、TBS系ドラマ「マイ・セカンド・アオハル」などで主演。

 【かざま・しゅんすけ】1983年6月17日生まれ、東京都出身。多数のドラマに出演し、7月5日公開の映画「先生の白い嘘」出演。

(取材・文=共同通信 高坂真喜子 撮影=沢田勝)

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