埼玉新聞

 

激怒…だまされそうな女性、電話中に声かけた保育園職員に怒る ATM前で緊迫 心配の職員、電話を代わり詐欺師と会話…互いに電話を切り合う 女性が職員を振り切り…近くの会社員も追いかけ説得 詐欺阻止し称賛

  • 西嶋俊哉署長(右)から感謝状を贈呈される河野知美さん=東入間署

    西嶋俊哉署長(右)から感謝状を贈呈される河野知美さん=東入間署

  • 西嶋俊哉署長(右)から感謝状を贈呈される河野知美さん=東入間署

 還付金詐欺被害を未然に防止したとして、埼玉県警東入間署は、滑川町の保育園調理師河野知美さん(53)と川越市の会社員(51)の女性2人に感謝状を贈った。

 同署などによると、今年5月30日午後5時40分ごろ、ふじみ野市の無人ATMで、携帯電話で通話しながら操作している同市の80歳代の女性に現金を下ろしに来た河野さんが「大丈夫ですか」と声をかけた。電話を代わると、相手が電話を切った。数分後、再び電話がかかり、還付金の話をしたため、河野さんは電話を切った。

 相手の話を信用していた女性は怒り出し、近くの銀行に向かったため、河野さんは警察に通報。やりとりを通りがかった会社員女性が目撃。2人で銀行まで追い、説得。駆け付けた同署員も説得し、被害は防止された。

 同日午後5時ごろ、女性方に市役所職員を名乗る男から「医療費の還付金があり、締め切りは明日までなのでATMで手続きしてほしい」などと電話があり、女性がATMで操作していた。

 河野さんは「おせっかいなことが被害の防止につながりうれしい。今後も同様のことに遭遇すれば、同じことをします」、会社員女性は「たまたま通りがかっただけですが、2人のやりとりで振り込め詐欺と直感したんです」と振り返った。
 

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