埼玉新聞

 

口の中でとろけ、懐かしい味に箸が止まらない 絶品チャーシューが人気 本庄の味良久 卵の中にチャーハンが入る「オムライス」も

  • 特製味噌ラーメン(左)とオムライス

    特製味噌ラーメン(左)とオムライス

  • 厨房(ちゅうぼう)で鍋を持つ店主の飯島義行さん=本庄市前原の「味良久」

    厨房(ちゅうぼう)で鍋を持つ店主の飯島義行さん=本庄市前原の「味良久」

  • 特製味噌ラーメン(左)とオムライス
  • 厨房(ちゅうぼう)で鍋を持つ店主の飯島義行さん=本庄市前原の「味良久」

 本庄市前原の住宅街にある町中華「味良久(みらく)」。店主の飯島義行さん(56)の父元久さん(89)が約40年前に創業した。元久さんはかつて八百屋を営んでいて、八百屋の一部を使ってラーメン店を始めた。当初は出前中心だったが、徐々に店内での食事提供がメインになり、地域住民から愛されている。飯島さんは「これまで店を続けられて良かった」と振り返る。

 飯島さんは同市出身。高校卒業後は会社員として就職したが、20歳の時に家業の道へ。料理の経験はなかったが、独学で腕を磨いていった。特に力を入れたのはチャーシュー。豚のバラ肉は中華スープで煮た後、しょうゆだれに入れて漬け込み、味をなじませるために冷蔵庫で寝かせ、1日以上かかって完成させる。飯島さんは「チャーシューが人気になって、店に人が来てくれるようになった」と語る。

 人気メニューは「特製味噌(みそ)ラーメン」(税込み1080円)。大きな焼きチャーシューが2枚入り、食べてみると口の中でとろけていく。ボリューム満点だが、どこか懐かしい味で、箸が止まらなくなる。卵の中にチャーハンが入っている味良久オリジナルの「オムライス」(同880円)も絶品だった。

 新型コロナウイルス感染拡大時も店は休まず、テイクアウトに力を入れた。子どもから年配客まで幅広い世代に親しまれている店で、地道に営業努力を続けてきた。今年1月にはコスト高の影響で値上げをしたが、苦渋の決断だったという。飯島さんは「やっぱり誰でも気軽に来てほしいし、本物を目指して店を続けたい」と話した。

【メモ】
 味良久 本庄市前原2の2の3(電話0495・24・3942)。営業時間は午前11時~午後2時、午後5時~同10時、いずれも30分前ラストオーダー。定休は水曜。店内は約20席、アクセスはJR本庄駅から徒歩約15分。

【主な人気メニュー】
 細切り肉と野菜のピリ辛炒め入りの肉メン1080円、マーボー豆腐750円、レバニラ炒め700円、焼きチャーシュー700円など。麺類全品にプラス370円で半チャーハンか半カレー、プラス420円で半マーボー丼か半チャーシュー丼か半焼肉丼が付く。

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