埼玉新聞

 

在来線の特急列車にスポット 鉄道博物館で鉄道写真家・南正時さんの作品展「Lの時代国鉄特急、大集合!」 9月23日まで

  • 各L特急の特徴や撮影場所について説明する南正時さん=さいたま市大宮区の鉄道博物館2階スペシャルギャラリー1

    各L特急の特徴や撮影場所について説明する南正時さん=さいたま市大宮区の鉄道博物館2階スペシャルギャラリー1

  • 各L特急の特徴や撮影場所について説明する南正時さん=さいたま市大宮区の鉄道博物館2階スペシャルギャラリー1

 さいたま市大宮区の鉄道博物館は、2007年の開館から、今月6日で累計来館者が1400万人を超えた。これを記念して、1階エントランスと車両ステーションに横断幕、C57形蒸気機関車や横断幕を展示する。同館では現在「鉄道写真家・南正時作品展 Lの時代国鉄特急、大集合!」が開催中。1970年代から80年代末までの特急列車をテーマとした写真約90点を展示している。9月23日まで。

 鉄道写真家の南正時さん(77)は半世紀以上にわたって活動し、多くの作品を同館に寄贈している。今回は所蔵品の中から「L特急」の愛称で親しまれた国鉄時代の在来線特急にスポットを当てる。

 展示は「特急と『出会う』」「全国を走った特急列車たち」「特急列車の旅」など五つのコーナーに分けられている。南さんが60年前、東海道本線の特急「こだま」に初めて乗った時の写真をプロローグに、ミズバショウの咲くころの「オホーツク」や春の立山連峰と485系「雷鳥」など季節ごとの自然の景色、貴重な車両の数々など、さまざまな写真を展示。

 南さんは「その土地ならではの風景とともに鉄道を撮りたいと思ってきた。写真は偶然の産物で、狙って撮れるものではない。好きでやってきて、それが仕事になった。今年は集大成。いろいろな年代の人に見てもらいたい」と作品への思いを話した。

 ほかにも1978年10月のダイヤ改正で登場しブームとなった絵入りトレインマークの収蔵資料や、かつて特急に憧れを抱いた少年の部屋の様子を再現した「鉄道少年の部屋」など工夫を凝らした展示が施されている。展示しきれなかった作品のスライドショー上映も。

 期間中には、特別イベントとして、南さんと巡る企画展展示室ガイドツアーやトークショー、トレインマークの缶バッジ作りワークショップ、親子対抗クイズ大会なども開催される。詳細は鉄道博物館のホームページで。

 展示会場は本館2階スペシャルギャラリー1。鉄道博物館の入館料のみで観覧可能。入館料は当日一般1600円(前売り1500円)、小中高生600円(同500円)、幼児300円(同200円)。問い合わせは、同館(電話048・651・0088)へ。

ツイート シェア シェア