埼玉新聞

 

<新型コロナ>さいたま、川口のまん延防止1カ月程度延長へ 和光、ふじみ野、朝霞は東京での感染疑いが増

  • まん防延長、1カ月程度 県が要請、対象はさいたまと川口

 大野元裕知事は7日、11日に期限を迎える新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」を1カ月程度延長するよう政府に要請したことを記者団に明らかにした。措置区域は現状通り、さいたま、川口の2市とする。同日、専門家会議を開催し、要請内容などについて専門家に諮問。会議後、大野知事は「極めて残念だが、感染拡大を抑えられていない」と理由を挙げ、和光、ふじみ野、朝霞の3市について「感染者数が増加傾向で、東京で感染した可能性が高い人が多い」と指摘し、「増加が続けば措置を拡大する」と言及した。

 県によると、6日までの1週間の感染者数は829人で、6月29日までの652人を177人上回った。実効再生産数は1・187倍。国の分科会が示す指標では、新規感染者数やPCR陽性率など多くの項目でステージ2にとどまった一方、感染経路不明割合は7月5日までの1週間で50・1%、病床使用率は6日時点で20・3%で、ステージ3(感染急増段階)に上った。

 大野知事は感染経路について「家庭内感染に迫る勢いで東京由来が増えている」と説明。都における緊急事態宣言解除(6月20日)前後に県内や都内の繁華街での人出が増加していたとして、「都内で感染する機会の制限される度合いが緩んだ」と指摘した。

 東京都で飲食店での酒類提供を原則停止する動きが出ていることについては、「措置区域内の飲食店では酒類提供を1人もしくは家族に限定するという極めて厳しい制限を行っており、東京から(客が)流れてくることは最小限にできる」との見方を示した。

 延長の期間や措置内容は政府の方針を踏まえ、近く開く県対策本部会議で決定する。

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