埼玉新聞

 

<高校野球>埼玉大会・埼玉栄―昌平ゾーンの見どころ 川口市立、埼玉栄、早大本庄など勝利の鍵は

  • 切れ味抜群の直球を武器に凡打の山を築く昌平のエース田村

 第103回全国高校野球選手権埼玉大会は9日、県営大宮球場で連合6チームを含めた149チーム(160校)が参加して開幕する。

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 優勝争いは、春季県大会王者の浦和学院と同準優勝で埼玉大会6連覇を狙う花咲徳栄の両Aシードが本命。昨秋の県大会で優勝した昌平、公立の雄・上尾の両Bシードや春日部共栄、立教新座など地力があるCシード勢も黙ってはいない。

 1枚の甲子園切符を懸けた熱戦の行方を、四つのゾーンに分けて探った。

■昨秋覇者、視界良好/埼玉栄―昌平ゾーン

 昨秋の県大会覇者のBシード昌平が準決勝進出へ視界良好。Cシード埼玉栄、Dシード川口市立らがどこまで迫れるか。

 昌平の打力は破壊力抜群。春に急成長した山村と高打率の福地の1、2番コンビに右の大砲・吉野、勝負強い古賀と強打者が並ぶ布陣だ。下位は川田に寺山と小技や足を絡めた攻撃ができる。打線が計算できるだけに、投手の出来が重要だ。エース田村は切れのある球を武器に凡打の山を築く。上位進出を狙うためにも川島、川久保と2、3番手の力も必要不可欠。

 埼玉栄は粘り強い守りから攻撃へ流れをつくる。エース塚本は140キロ台の直球を武器に強化した体力で連投も可能。制球力がある倉林に山浦、林とリリーフ陣にも期待したい。下田、鷹巣、五関の上位打線で得点を奪うことができれば理想的だ。

 埼玉栄と5回戦で顔合わせが予想される川口市立は、絶対的エース原口と2年生の捕手沼口のバッテリーに安定感がある。失点をある程度抑えられると計算できるだけに阿部、松尾の好打者がいかに好機をものにできるかが4強入りへの鍵となりそうだ。

 Dシード早大本庄も侮れない。春季県大会4試合に先発した斎藤は、切れのある球で勝負し、制球力がある依田に石田ら投手陣が豊富で多彩。昨夏4強の正智深谷や星野など、ノーシード勢も力を備えている。

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