女性が現金約4300万円をだまし取られた投資詐欺事件で、仮想通貨業者をかたって女性方を訪れ現金を受け取ったとして、6月23日、詐欺の疑いで埼玉県警越谷署に逮捕されていたベトナム国籍の自称会社員男性（34）について、さいたま地検越谷支部は12日、不起訴処分とした。処分理由は明らかにしていない。

■誰かと共謀、住所不定だった（以下、逮捕時の記事）

　越谷市の美容師女性（56）が現金約4300万円をだまし取られた投資詐欺事件で、越谷署は6月23日、詐欺容疑で、住所不定、ベトナム国籍の自称会社員の男（34）を逮捕した。逮捕容疑は氏名不詳者と共謀して昨年11月10日午前9時ごろから数回にわたり、女性に投資家らを装って「毎日安定した収益成長が保証されます」などと交流サイト（SNS）を通じてメッセージを送り、今年1月17日までに現金約4300万円をだまし取った疑い。

　同署によると、男は仮想通貨業者をかたって連絡して女性方を訪れ、現金を受け取った受け子とみられる。「指示されて現金を受け取っただけ」などと容疑を否認しているという。SNSの捜査などから犯行を特定した。

■仮想通貨業者を名乗った男出現（以下、初報記事）

　越谷市内に住む美容師女性（56）が3月28日、投資をかたる詐欺にあったと越谷署に被害を届け出た。女性は会員制の交流サイト（SNS）を通じて計4295万円をだまし取られたという。

　同署によると、昨年11月10日ごろから、女性はSNSを通じて「毎日、安定した収益成長が保証される」など金への投資を促すメッセージを受け取ったという。誤信した女性は指定された口座に1245万円を振り込み、仮想通貨業者を名乗る男に現金3050万円を手渡したとされる。不審に思った女性が警察に相談、だまされたことに気付いた。相手方と連絡が取れないという。

　越谷署が詐欺事件として調べている。