埼玉新聞

 

<新型コロナ>川越まつり中止、一昨年は客88万人 川越市制100年の来年は、市長「盛大に行いたい」

  • 2019年の川越まつり

 川越まつり協賛会(会長・川合善明川越市長)は15日、10月16、17の両日に開催を予定していた川越まつり(同協賛会主催)を昨年に続き、中止にすると発表した。新型コロナウイルス感染の収束が見通せない中、大勢の参加者や見物客に対し、十分な感染対策が困難と判断した。

 1968年に協賛会が発足し、まつりが恒例化して以降、2年以上中断するのは初めて。昨年同様、例大祭のみ10月14日に川越氷川神社で関係者を迎えて執り行う。

 川越まつりは江戸時代から370余年の歴史を誇る。各町の絢爛(けんらん)豪華な山車巡行を見ようと多くの見物客が訪れ、一昨年は2日間で約88万人の人出があった。山車行事が2005年に国指定重要無形民俗文化財となり、16年には全国33の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録された。

 川越氷川神社の例大祭が根源とされており、同社の山田禎久宮司は「2年続けて中止となり残念であるが、例大祭は途切れることなく行う。祭りの歴史の一端は休むことなく行われる」と述べた。

 川合市長は「川越市制100周年を迎える来年、川越まつりを盛大に行いたい」と語った。

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