埼玉新聞

 

川瀬祭、埼玉・秩父で2年ぶりに開催 みこし洗いは中止 主役の子どもらを乗せた笠鉾や屋台が巡行

  • 勇壮に引き回される中町笠鉾=19日午後6時20分ごろ、秩父市中町

 秩父路に夏の到来を告げる「秩父川瀬祭」の引き回しが19日、秩父市で行われ、子どもたちを乗せたきらびやかな笠鉾(かさぼこ)や屋台が各町内を巡行した。

 新型コロナの影響で昨年に引き続き、みこし洗いなどの恒例行事は中止になったが、今年は子どもたちが主役になれる舞台だけでもつくろうと、一部の町会が感染対策を万全にして実施した。

 川瀬祭は秩父神社の摂社、日御碕宮(ひのみさきぐう)の例祭。12月に行われる「秩父夜祭」に対し、山車の引き手やはやし手を地元の小中学生が務めることから「子供の祭り」とも呼ばれている。

 中町では毎年、小学6年生が山車に乗り、秩父屋台ばやしの響きに合わせて、「ホーリャイ、ホーリャイ」と声を張り上げるはやし手役を担う。昨年、山車に乗れなかった中学1年と小学6年の生徒児童計17人が参加。マスクやフェースシールドを着け、和太鼓のリズムに息を合わせて堂々と町内を練り歩いた。

 参加した赤岩柚芽菜さん(11)は「小4の時から、はやし手に憧れていた。今回は町内しか回れないが、場を与えてくれたことに感謝したい」と話していた。

 20日は子どもたちの引き回しのほか、悪疫除祈願祭、御神幸祭など神事が関係者のみで行われる。

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