「悩みの相談に乗れば金がもらえる」などとうたった副業の求職者を募集して、報酬支払いの手続き名目で現金をだまし取ったなどとして、これまでにサイト運営者などが逮捕された事件で、県警組織犯罪対策（組対）3課と武南署の合同捜査班は22日、男女18人を詐欺容疑で再逮捕した。容疑者らは1カ月で約7500万円の現金をだまし取ることを目標にしており、達成している月もあったという。

　再逮捕されたのは、東京都千代田区岩本町2丁目、無職の男(34)や千葉県習志野市実籾4丁目、無職の男（30）ら18人。

　再逮捕容疑は氏名不詳の者と共謀して、6月7日から10日までの間、さいたま市中央区内の事務所などから男らが運営する副業サイト「power」(パワー)のサイト内で、会員登録した福岡県大川市の女性（31）に対して、報酬を受け取るために必要な手続き費用などの名目で、4回にわたり男らが管理する会社名義の口座などに現金合計28万2700円を振り込ませてだまし取った疑い。一部の容疑者は容疑を認めており「生活費を稼ぐため」などと供述しているという。

　男らは同様の手口で静岡県長泉町の女性（23）から現金をだまし取ったとして、これまでに県警に逮捕されていた。

　同課によると、34歳の男は、ほかの17人をまとめるサイトの統括を行っていたとみられ、30歳の男はトラブルの対処や運営者の勤務シフトを組むなどしており、統括が不在の際に代行をしていた。遅くても2019年から犯行に及んでいたとみられ、1カ月の収入目標を約7500万円に設定して、達成している月もあったという。

　県外でも同様の手口で現金をだまし取る詐欺事件が確認されており、県警は関連を調べるとともに、ほかにも余罪があるとみて捜査を継続している。