埼玉新聞

 

行方不明の男性、雨の中ずぶぬれ…家から10キロ先で夫婦が発見、車から降りて傘を差す 男性と家族がお礼

  • 感謝状が贈られた中村和之さんとあゆみさん

 羽生署(田中守署長)は19日、行田市内で行方不明になった自転車の80代男性を雨の中羽生市内で見つけて保護した羽生市の夫婦、会社員中村和之さん(38)とあゆみさん(35)に同署で感謝状を贈った。

 夫婦は11日午後4時半ごろ、羽生市内を乗用車で走行中、行田市内の防災無線で午後1時半ごろ放送されていた行方不明者と似た男性が自転車でずぶぬれになって走行しているのを発見した。

 車内から男性に止まるように声を掛け、助手席のあゆみさんが車を降りて男性を停止させるとともに、保護のために110番。警察官が来るまでの約10分間、男性に傘を差すなどして寄り添った。男性は無事、家族の元に帰った。

 男性は行田市内の自宅を11日午前8時10分ごろ自転車で出たが、自宅に帰れなくなったらしい。発見時、自宅から10キロほど離れていた。和之さんは「行田市内を車で走行中に防災無線を聞いた。羽生市で、服装や特徴が似ているずぶぬれの男性が自転車に乗っているのを見つけ、この人だと思った」と話した。

 あゆみさんは「男性が保護された後、家族と男性が一緒にお礼に来られた。無事に保護することができて、良かった」と振り返っていた。

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