小2女児死亡…埼玉・ふじみ野のプール吸水口に吸い込まれる事故15年 市長ら献花「風化させない」
2021/08/01/00:00
ふじみ野市大井武蔵野の市営大井プールで2006年7月、所沢市の小学2年生戸丸瑛梨香さん=当時(7)=が吸水口に吸い込まれ死亡した事故を受け、ふじみ野市の高畑博市長ら市関係者は発生から15年が経過した31日、プール跡地に隣接した市立スポーツセンター総合体育館敷地内で献花し、戸丸さんの冥福を祈るとともに、悲惨な事故を二度と起こさないための安全管理の徹底を誓った。
午前8時、現場を訪れた高畑市長と福島浩之副市長、朝倉孝教育長、市議会の西和彦議長、川畑京子副議長の5人は献花台に花束を手向け、黙とうし、改めて戸丸さんの死を悼んだ。
献花後、高畑市長は「かけがえのない幼い少女の尊い命が失われた事故から15年が経過したが、悲しい事故を胸に深く刻み、安心して利用できる公共施設にするために事故を風化させてはいけない。安全第一で管理していくことが私たちの使命だ」と改めて決意を語った。
事故は、プールの吸水口の防護柵が強度の弱い針金で留められ、点検や対策が講じられていなかったことが原因。事故後、市は7月の最終週を公共施設安全点検週間に設定。毎年、市内の公共施設の安全点検を実施しているほか、市長らが戸丸さんの命日に現場で献花を行っている。大井プールは10年に解体され、跡地は老朽化した市内2カ所の弓道場の代替施設として、18年11月に同センター弓道場が開設されている。