埼玉新聞

 

必死…母を探す4歳男児、夜道の真ん中に座る オムツ姿でさまよい、店のドアもたたく 勉強会帰りの女子高生が保護、無事に母のもとへ 自宅で寝かしつけた男児、母が自宅の外に出ると…目が覚め、路上に出ていた

  • 塩原克利署長(左)から感謝状を贈呈された新座市の高校1年生関田瑠生さん=新座署

    塩原克利署長(左)から感謝状を贈呈された新座市の高校1年生関田瑠生さん=新座署

  • 塩原克利署長(左)から感謝状を贈呈された新座市の高校1年生関田瑠生さん=新座署

 オムツ姿で路上に座っていた幼児を発見し、110番通報した上、警察官が到着するまで保護していたとして、埼玉県警新座署は23日、新座市の私立高校1年生関田瑠生(るい)さん(16)に感謝状を贈呈した。同署の塩原克利署長は「行方不明者が出ると、署員総出で捜索しており、お年寄りや子どもは事故に遭うケースもある中、通報や保護もしていただき、大変感謝している」と関田さんの行動を手放しでたたえた。

 同署と関田さんによると、関田さんは11日午後10時25分ごろ、新座市石神3丁目の路上で、道路の真ん中で座り込んでいた男児(4)を発見した。「僕、大丈夫」と声をかけると、男児はそのまま逃走。追いかけると、近くの店舗のドアをたたいたり、元の場所に戻ったりした。周りに親らしき大人が見つからず、Tシャツにオムツ姿だったことから、迷子と判断し、110番。関田さんは少し離れた場所で男児を見守り、到着した同署員に引き渡した。

 男児は現場近くの集合住宅で母親と2人で暮らしており、母親は男児を寝かしつけた後に屋外に出たという。その後、目覚めた男児が母親を探すため外に出た。母親は署員が到着した際、自宅前に出てきていたことから、同署は男児を引き渡した。

 関田さんは男児を発見したこの日、東京都内で友人との勉強会に出席し、帰宅途中だった。感謝状を受け取った関田さんは「人命救助のイメージがあるので恐縮します。今後も同様のことがあれば、同じことをしたい」と話していた。
 

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